家のまわりの「不快な害虫(不快害虫)」
病原体などを媒介し人間に害を及ぼす虫(蚊、ゴキブリ、ハエ、ダニなど)は衛生害虫と呼ばれ、退治薬は薬事法で、植物を加害する虫(アブラムシ、カイガラムシ、ハダニ、ケムシ・イモムシ、コガネムシなど)は農業害虫と呼ばれ退治薬は農薬取締法で規制され、各効果や安全性などが審査のうえ認可された製品として販売されています。これら以外にも非常に多くの虫がおり、嫌悪感や気味が悪いなど不快な感じを与える虫を総称して不快害虫と呼んでいます。家庭でよく見かける不快害虫の種類としては、アリ、ナメクジ、クモ、ハチ、ゲジ、ヤスデ、ムカデ、ワラジムシ、ユスリカ、ゴミムシ、シロアリ、カメムシ、タカラダニなどがいます。
ダンゴムシ
灰色ないし暗灰色。体は半円状で腹面は平ら、背中は丸くなっていますが、外敵に出会うと体を丸めてダンゴ状になります。朽木、枯葉の下、石垣の間などに生息し、腐食質を食べます。
丸い団子のような形からダンゴムシと呼ばれていますが、日本に生息するダンゴムシは「オカダンゴムシ」「コシビロダンゴムシ」「ハマダンゴムシ」の3種。中でもよく目にするのは「オカダンゴムシ」です。
名前に「ムシ」とついていますが、生物分類学上ではエビやカニと同じ、節足動物の中の甲殻類に分類されています。
生息場所
ダンゴムシは暗くて湿った場所を好み、落ち葉や枯れ葉の下、石の下や木の根元、プランターや植木鉢の下などに生息しています。ダンゴムシは雑食で、枯れ葉や野菜、花などをエサとします。
ダンゴムシは夜行性で、昼間は鳥やカエル、ムカデなどの天敵に捕食されないように身を隠して過ごし、夜に活発に活動をします。
活動時期
1年を通して見かけるダンゴムシですが、主な活動時期は2~11月頃。寒い時期には地中に潜ったり、木の下などで冬眠をします。4月~9月に繁殖期を迎え、一度の繁殖で10~100の卵を産みます。ダンゴムシは脱皮を繰り返しながら成長し、寿命は2~4年ほどといわれています。