発生要注意カレンダー
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トコジラミ |
トコジラミ
トコジラミは、体長5~8ミリほどの吸血性の昆虫で、カメムシの仲間です。名前に「シラミ」と付いていますが、シラミではなくカメムシの仲間です。
トコジラミは夜行性で、昼間は室内の壁や柱の割れ目、ベッドの隙間などに潜んでいます。夜になると出てきて人やペットの皮膚から血を吸います。主に夜間や寝ているときに人の手足・首などの露出部を刺して吸血します。トコジラミに刺されると、体内に抗体ができる関係(アレルギー反応)で、赤く腫れあがり、強烈な痒みが誘発されます。
かゆみの強さには個人差があり、眠れないほど強いかゆみを伴うこともあります。
強いかゆみによって不眠症や神経障害、発熱などの症状になることもあります。また、かきすぎて皮膚に傷がつき細菌による二次感染で皮膚が化のうすることもあります。
トコジラミは、家具やかばんなどについて外から持ち込まれます。海外旅行の際にかばんやスーツケースなどの荷物に卵を産み付けられたり、潜んだりして家などに持ち込まれるケースがあります。
日本にトコジラミがやってきたのは江戸時代。
その後、第二次世界大戦後に強力な殺虫剤によって一度は日本からほとんど撲滅されましたが、近年は都市部のホテルや旅館などに発生して問題となっているのをご存知でしょうか。海外からの旅行者のスーツケースや手荷物等に、薬剤に対する抵抗性を持つトコジラミ(スーパー・トコジラミ)が紛れて侵入し、そのまま日本に居ついて繁殖してしまったようです。日本では北海道から九州まで幅広いエリアで発見され、海外でもアジア各国だけでなくアメリカやヨーロッパでも幅をきかせているグローバルな害虫、トコジラミ。英語ではBed Bug(ベッドバグ)と呼ばれています。海外のお店の虫ケア用品コーナーへ行ったとき、トコジラミの駆除剤の種類の多さに驚くこともあるかもしれません。
トコジラミの予防の基本
- 潜みやすい場所を中心に、こまめに掃除機をかける。特に隙間は重点的に行う。
- 目張りをして隙間を少なくする。
- ふとん周りは整理整頓して、掃除機をかけやすくする。ダンボールなどの不要なものは処分する。
- 施設の場合、カウンターや椅子の周りは整理整頓する。
- リスクの高い施設は、定期的(特に夏季)にエアゾールタイプの殺虫剤を隙間に注入する。
- 掃除機は人がいる部屋には置かない。またはポリ袋に入れる。
- くん煙剤などを安易に使用すると被害が他室に広がることがあるので注意する。